tatazumi #3

東京可能世界

二色の東京 美しき光と終わりゆく旅

ソ連時代の外貨ショップを物語の下敷きに、舞台を東京に置き換え描く現代の虚構と現実。
志賀耕太監督初作品。

Plot

2つに分断された東京。違う国、違うシステム。私たち2人は出会う。
「この国でいつまで暮らせるのかな」

  1. 社会主義国多摩の団地に囲われて育った青年は、不審な友人を追って「外貨ショップ」を発見する。青年の元には届かない魅力的な物資の数々、入り浸る特権階級。そこで行われていたのは、隣国との取引だった。
  2. 青年は店の観察を続けていくうちに隣国の資本主義国23区に強い憧れを抱いていく。ある日彼は、店に訪れる23区国民の後を追い、走り、壁を越え隣国に侵入することに成功する。初めて見る大都会。そこで1人の住民と出会う。2人は街を回る。
  3. しかし青年は、23区国がある事情を抱えていたことを知る。

Statement

多摩ニュータウンとデジタルネイティブの「わたしがここにいる」ということから
社会のシステムによって形作られるわたし。
これから、遠くの景色が遠くに見えなくなっていく。
近くの景色がずれていく。
遠くが近くに、近くが遠くに。
2つの違う場所が重なると、一瞬でたくさんの選択肢や分岐点が目の前に現れて
選ばれた世界は夢のようにぼやけ、選ばれなかった世界が幻想のようにつきまとう。
総体としてはっきりと画定されない世界──「可能世界」──は東京。

知られているんじゃないかって不安で。記憶にないこと、追いかけて、自分の選ぶ道、ここから、きみはどこ、ここはだれ、においを感じない、真っ白になった、濃い緑がむこうにのびていて、空気が周りを囲んで、うずくまる街、心たちが、誰かを、奴らに、視線を浴びさせ、浴びさせ続け、買ってこい買ってこいお前、行かなきゃ、もうここにはいれられない
そんなことないよ
最高の時間
隆起と破裂。言葉、情報、塊、声と未知、飢えと瞳。巨大な滲み。バドミントン。
一瞬、連続のカットとカットが、かろうじて引き止める現実。

Cast

高附 直輝

高附 直輝

Naoki Takatsuki

熊倉 由貴

熊倉 由貴

Yuki Kumakura

野尻 佐央

Sao Nojiri

黒瀬 夏希

Natsuki Kurose

山本 藍衣

Ai Yamamoto

坂下 優河

Yuga Sakashita

渡辺 龍彦

Tatsuhiko Watanabe

清水 恵人

Keito Shimizu

Information

入場

予約ページ

公演

2021.01.29–31, 02.02 (Fri.–Mon., Tue.)

スケジュール

会場

東京都美術館

JR上野駅公園口より徒歩7分、東京メトロ銀座線・日比谷線上野駅7番出口より徒歩10分、京成電鉄京成上野駅より徒歩10分

東京都台東区上野公園8-36

Google Maps

Staff

監督・脚本・演出

志賀 耕太

Kouta Shiga

演奏

MAYO KURIHARA

Mayo Kurihara

主題歌

カブトムシ「さかさまのハート」

衣装提供

古着屋RUSHOUT

古着屋RUSHOUT

機材協力

東京藝術大学 ART MEDIA CENTER

撮影協力

深川東京モダン館/HYPERMIX/多摩六都科学館/Shisha bar Lilac/よろずや吉祥寺

制作

tatazumi