雑誌(街と出会いなおすための)・キャラウェイ

Caraway Vol.1

2023.11.11 文学フリマ東京37(J-41・42)

About

tatazumiとは、何ごとかの表現ではなく、表現へと向かう表明です。

『Chiasme』『トランス』という二つの制作を経て、緩やかに繋がり始めた私たちは、次の制作、そして次の次の制作をいくらか思い描きつつ、ここに一つの名前を設けることにしました。集まって制作をせずとも生きていける人々が、しかし何らかの表現(への模索)を通じて関わりをもつことができれば、それは少しだけ嬉しいことかもしれません。うまくいけば、これからの制作の参加者や、その過程や成果を目にしたり耳にしたりして下さるどこかの誰かとも。

そうして曖昧なままに集まりつつある「佇み tatazumi」とは、(辞書を引けば出てくるように)私たちの「身の置き所」であると同時に、私たちの「身の置き所のなさ」の表明でもあるはずです。tatazumiといういくぶん中途半端なその響きに、そこここに佇んでいるものどもの不確かさと、あるいは不確かに佇んでいることの確かさを託したいと思っています。

2019年8月15日
三矢 フミ

Members

三矢 フミ

三矢 フミ

Fumi Mitsuya / 主宰

1998年生まれ、東京大学大学院人文社会系研究科在籍。

志賀 耕太

志賀 耕太

Kouta Shiga / 美術

1998年東京生まれ。東京藝術大学大学院 絵画専攻博士後期課程在籍。遊び道具を使ったパフォーマンス中心に写真・映像作品を発表。主な展示に、「窓辺のキメラ」(小金井アートスポットシャトー2F)、「YAU TEN」(有楽町ビル)、「ゆうれいたちのソウマトウ」(東京藝術大学陳列館)。主な受賞に、写真新世紀2020佳作受賞。やまなしメディア芸術アワード入選。上野芸友賞受賞。ARTISTS' FAIR KYOTO 2024 マイナビ ART AWARD最優秀賞。

MAYO KURIHARA

MAYO KURIHARA

Mayo Kurihara / 音楽

東京藝術大学音楽学部作曲科卒業。某社員作曲家。

生成AI時代における新しい音楽語法を確立することを目標に作曲活動を行っている。K作曲コンクール第1位。

紺屋 銅

紺屋 銅

Dou Konya / 編集

1998年生まれ。東京都出身。会社員。デザイン、編集を担う。

Archives

二〇二二年四月 1 二〇二二年四月 1

#4 二〇二二年四月

2022.05.29

書籍

20代の8人による日記アンソロジー。2022年4月の1ヶ月間毎日、日記を書いてもらい、それを書籍とした。「『社会に出る』とはどういうことか」をテーマとして、社会に出る前の人・4月に社会に出る人・「社会人」として働いている人、それぞれ複数名が参加した。

紺屋が企画・編集・デザイン・組版を担当した。三矢が校閲の補助を行った。2022年5月の第34回文学フリマ東京にて出店、オンラインショップと東京・下北沢の「日記屋 月日」にて販売。

東京可能世界 1

#3 東京可能世界

2021.01.29–02.02

映像 / 東京都美術館(東京藝術大学 卒業・修了作品展)

ソ連時代の外貨ショップを物語の下敷きに、舞台を東京に置き換え描く現代の虚構と現実。
志賀耕太監督初作品。

志賀の監督・脚本・演出による映像作品。KURIHARAが楽曲を制作し、その演奏を行った。三矢・紺屋が脚本の補助、制作の補助を担当した。令和2年度東京藝術大学卒業・修了作品展に出展。

ホログラムと2つのスイッチ 公演風景1 ホログラムと2つのスイッチ 公演風景2

#2 ホログラムと2つのスイッチ

2019.11.30–12.01

写真・映像 / 東京藝術大学 取手校地

ここにいるという実感。
その確かな不確かさはいかに獲得されるのか。
——画面にうつるデモの行進や座り込み。「そこ」には重みがあるとして、それじゃあ「ここ」は?

中洲をわたす橋はシーソー。流れの中にある二人は、互いの重みを交しあってはすれ違う。実際の河川で撮影される写真・映像作品を原型に、それを条件とする音楽演奏を伴った一つの上演空間を仮構する。

志賀の作・演出による写真・映像作品。KURIHARAが楽曲を制作し、その演奏を行った。三矢がドラマトゥルクを、紺屋が広報を担当した。「写真新世紀展 2020」佳作。

明けない夜があったとして 公演風景1 明けない夜があったとして 公演風景2

#1 明けない夜があったとして

2019.09.20–22

演劇 / SCOOL(三鷹)

憲法改正の国民投票が迫った東京、「ほしぞらキャンプ」へと集まった学生たち。かつての同級生、別れ間際のカップル、大学へ行けない大学生。冗談に包まれた小さな痛みが渦巻きながら、ひっそりと夜はふけていく。星空への期待も曇天の下、訥々とした独り言はいったい誰に聴こえるのか? だらしない閉塞感とやがて訪れる忘却。それでもなお私たちは。

三矢が脚本・演出をおこない、KURIHARAが楽曲を制作し、その演奏を行った。志賀が舞台美術を、紺屋が広報を担当した。第20回AAF戯曲賞一次審査通過。

トランス 01 トランス 02

#0 トランス

2019.02.01–03

演劇 / プロト・シアター(高田馬場)

「私は他人である」もう1人の自分が残したメモにはそう記されていた。その妄想をきっかけに高校時代の同級生3人が再会する。「おかま」と精神科医と売れない作家。医者と患者。ときどき同級生。互いに何かの役を演じつつ高校時代の影に追われつつ、〈本当の自分〉を求めてやまない3人は、どこへ行くのかどこまで行くのか。

あなたはだれ? あなたとはだれ?
鴻上尚史の代表作を上演。戯曲がもつ問題含みな時代的背景と、それが現代の観客の目に晒される上演との軋轢についての思索がなされた。
tatazumiメンバーは、演出、美術、デザインとして参加。

Chiasme 01 Chiasme 02

#-1 Chiasme

2018.09.27

演奏会 / 管楽器専門店DACスペースDo(新大久保)

主宰らの母校の同窓であるトロンボーン奏者大関一成が、第4回日本トロンボーンコンペティション第1位を受賞した記念として行った東京藝術大学管楽器専攻生有志の演奏会。宇宙への旅というモチーフのもと、武満徹やインゴルフ・ダールらの5つの楽曲と、映像およびパフォーマンスによって、金管楽器コンサートの枠を拡張した舞台の構築が目指された。

tatazumiメンバーは、作曲、美術・パフォーマンス、ドラマトゥルク、デザインとして参加。

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